1. スコアブックの基本構成
スコアブックには、以下のような情報を記録します。
- 打者ごとの成績（打順・打席・結果）
- 投手の投球内容
- 試合の進行状況（得点・出塁・進塁・アウトの記録など）
スコアブックのフォーマットはさまざまですが、基本的に「縦に打順・打者名」「横に各イニングの結果」が記入される形になっています。
2. 記号の基本
スコアをつける際は、以下のような記号を使います。
(1) 守備番号
野球ではポジションごとに番号が割り振られています。
- 投手 (P)
- 捕手 (C)
- 一塁手 (1B)
- 二塁手 (2B)
- 三塁手 (3B)
- 遊撃手 (SS)
- 左翼手 (LF)
- 中堅手 (CF)
- 右翼手 (RF)
(2) 打撃結果の記号
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| 1B | シングルヒット (単打) |
| 2B | ツーベースヒット (二塁打) |
| 3B | スリーベースヒット (三塁打) |
| HR | ホームラン |
| BB | 四球（フォアボール） |
| HBP | 死球（デッドボール） |
| K | 三振 |
| Kc | 見逃し三振 |
| Ks | 空振り三振 |
| FC | 野手選択 |
| E | エラー |
| DP | 併殺打（ダブルプレー） |
| G | ゴロアウト（例: 6-3 は遊撃手→一塁手でアウト） |
| F | フライアウト（例: F8 は中堅手へのフライアウト） |
| SF | 犠牲フライ |
| SH | 犠牲バント |
3. 実際の記入方法
(1) ヒットの場合
- 例: シングルヒット（1B）
打者がヒットを打った場合、該当のマスに「1B」と記入し、一塁へ進む矢印（→）を書きます。
(2) ゴロアウトの場合
- 例: 遊ゴロ（6-3）
「6-3」と書いて、アウトの記号をつけます。（6=遊撃手 → 3=一塁手）
(3) 三振の場合
- 例: 見逃し三振 → 「Kc」
- 例: 空振り三振 → 「Ks」
(4) 四球・死球の場合
- 四球 (BB) の場合 →「BB」と書き、一塁へ進む矢印（→）
- 死球 (HBP) の場合 →「HBP」と書く
(5) 進塁・得点の記録
- ランナーが進塁したら、次のベースまで矢印を引く
- 得点したら、ホームベースを塗りつぶす
4. スコアの実例
(例) 1回表の攻撃
| 打順 | 打者 | 1回表 |
|---|---|---|
| 1 | 鈴木 | 1B → (盗塁) → 2B |
| 2 | 田中 | 6-3 (アウト) |
| 3 | 佐藤 | BB → 1B |
| 4 | 山本 | 2B → 走者2人得点 |
| 5 | 高橋 | Ks (三振) |
→ この場合、鈴木と佐藤が得点し、2点が入ります。
5. スコアブックの活用
- 試合後の振り返り → どの打者が活躍したか、どこで失点したかが分かる
- 投手の投球記録 → 何球投げたか、三振や四球の数などを記録
- チーム戦略の分析 → どの選手がどの場面で結果を出しているかを分析
・打席ごとの記載方法について
1. ストライク・ボールの記録の基本
多くのスコアブックでは、ストライク（●やS）、ボール（○やB）をマークして記録します。
ピッチごとに記録するか、最終カウントだけ記載するかは、スコアブックの形式や個人の好みによります。
2. ピッチごとの記録方法
(1) 丸や点で記録
・ボール（○）、ストライク（●）をマーク
例：
- カウント 3ボール2ストライク → 「○ ○ ○ ● ●」
- カウント 0ボール2ストライク → 「● ●」
この方法は、どの順番でストライク・ボールが入ったか分かりやすいです。
(2) S・Bで記録
・B（ボール）、S（ストライク）を使用
例：
- カウント 3-2 → 「BBBSS」
- カウント 1-2 → 「BSS」
この方法は、文字として記録するので、簡潔にまとめられます。
3. 最終カウントだけ記録する方法
スコアブックによっては、その打席の最終カウントのみを記録する場合もあります。
例えば、「3-2」や「2-2」 などと書くことで、最後のカウントだけを記録できます。
4. ストライク・ボールと結果の組み合わせ
スコアブックには、ストライク・ボールと最終的な打撃結果をセットで記録することが多いです。
例えば、
- 「○ ○ ● ● ●（BB）」 → 四球
- 「● ● ●（K）」 → 三振
- 「○ ● ○ ● ●（1B）」 → 単打
ピッチごとのカウントをつけることで、打者がどのようなカウントでヒットを打ったか、三振したかが分かるため、分析にも役立ちます。
5. 投手ごとの球数の記録
- 投手の球数を管理する場合、1球ごとにスコアブックの隅に「1、2、3…」と数えて記録することもあります。
- 1イニングごとに球数を集計し、総投球数を記録すると、投手の負担が分かりやすくなります。
6. まとめ
基本的な記録方法
| 方法 | 記録例 |
|---|---|
| ○（ボール）●（ストライク） | ○ ○ ● ● ●（BB） |
| B・S表記 | BBS |
| 最終カウントのみ | 3-2（BB） |
| 投球数管理 | 1球ごとにカウント |
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